自衛隊を辞めたいけれど外の仕事のことも分からないし不安に感じていませんか?
実は、その不安はしっかりと解消することができます。
なぜなら、私も抱えていた不安を解消して転職を決断した1人だったからです。
自衛官から転職エージェントへの転職をした私の経験も交えて自衛官が転職を考えるメリットとデメリットを詳しく解説します。
記事を読み終えると、自衛官としてのキャリアを積み上げて行く方が自分にあっているのか。
新しい世界に踏み出すべきかの判断ができるようになります!
□自衛隊の仕事にやりがいを感じない
□営内の生活が楽しくない
□行動制限(外出の規制、海外旅行の制限)が納得できない
□体力的に辛い
□上官、先輩からのプレッシャーが辛い
□定年まで自衛官で居ることに不安を感じる
□外の社会でやりたいことが明確にある
5個以上の✅がついた人は要注意!
すぐにでも転職の相談をしましょう!
自衛官から転職のメリット
自衛隊の厳しい上下関係から離れられる
自衛隊は一般社会ではあまり見られないほどの階級社会です。
その上『自衛隊は飯を食った数』と言われるように、長く在籍をしている人ほど発言力が増える傾向があります。
階級と期別(どれだけ長く自衛隊に居るか)の板挟みになる人も少なくありません。
・元々先輩だった人に命令をしなければならない
・無理難題を上官から命じられても拒否できない
これらは自衛官特有の悩みですね。
自衛官から転職をすることで、理不尽とも言える人間関係から抜け出すことが可能です。
プライバシーを確保できる
営内者(駐屯地の敷地内で生活をする人)にとって、プライバシーはあって無いようなものです。
私も営内者でしたが休みの日になかなか1人になれませんでした…
しかし、転職をすることで外に住むことになれば、基本的にプライベートと仕事はしっかりと分けられます。
何かと関わりを持たれるのが苦手な人にとっては大きなメリットになります。
自分に使える時間が増える
自衛官で居る以上、訓練や演習は避けては通れない道です。
・演習準備のために装具を準備するのにプライベートな時間も使う
・迷彩服のアイロンがけを毎日しないといけない
・靴は光り輝くまで磨かなければならない
これって残業じゃないの?と感じることも多いと思います。
転職をすることで、自分の時間は自分で何に使うのかをコントロールすることができるようになります。
空いた時間を趣味に使っても、副業に使っても文句を言ってくる人は居ません。
定年年齢が長くなり自衛官より長く働ける
自衛官の定年年齢は現在(2022年)56歳です。
将来的にもう少し定年が延長される予定ですが、それでも一般社会から見ると10年近い早い定年です。
定年後も働くことになると、56歳からキャリアを積み直すことになってしまいます。
若い内の1からスタートと、年を取ってからの1からスタートでは意味合いが変わってきてしまいます。
早期の転職をすることで、未経験の業界でもしっかりとしたキャリアを積む時間を確保することができます。
体力的・精神的なプレッシャーから解放される
- 体力検定
- 水泳検定
- 射撃検定
- 武装走
- 演習
毎年訪れる体力と精神力を試される業務の数々
年齢や性別に関係なく能力を求められ、定年までずっとついてまわるのが自衛官の定めです。
演習では不眠不休でいることに年々辛くなってくることもありませんか?
一般企業においては、これらのプレッシャーを受けることは基本的にありません。
自衛官から転職のデメリット
社会的信用度の低下
自衛官は公務員です。
公務員と言う社会的信頼度は絶大で、家を建てようとする時に数千万円のローンを簡単に借りれるほどです。
転職した先にもよりますが、自衛官の時と同じ感覚の社会的信用度があると思ってはいけません。
高額のローンが通らないことも有ることを覚えておきましょう。
また、一般的に公務員を辞めようとすると「安定を手放す人」と言うイメージもついてしまうのはデメリットと言えるかもしれません。
給与待遇の低下
自衛官の俸給は階級と号数で定められています。
参考:防衛省の職員の給与等に関する法律等の一部を改正する法律案
自衛官の俸給は民間給与の平均辺りの年収に落ち着くようになっており、年2回のボーナスが確定していたりと安定感は抜群です。
地方都市であれば平均と言いつつも、全国平均の給与体系なので周りの企業と比べても収入は高いと思います。
自衛官からの転職をする際は、給与額の低下を妥協しなければならないことも多いでしょう。
転職のタイミングが難しい
営内者の場合、転職エージェントに相談に行くにしても企業面接を受けるにしても平日はかなり厳しいでしょう。
オンライン面談をできる環境もなく、平日の外出に制限があるのも事実です。
また、業務の引継ぎを考えると依願退職をする場合は最低でも半年~1年前から部隊長に相談する必要があります。
転職活動を円滑に進めること自体のハードルが高いと言えるでしょう。
ミスマッチをしてしまい転職後すぐに離職
自衛隊を辞めたい一心でとにかく入れる企業に入ってみたものの続かない。
こんな人の話をきいたことはありませんか?
どんなに辞めたいと思っても、ただそれだけで自衛隊を辞めるのはオススメしません。
むしろ、安定した自衛隊に居る内に100%納得できる転職先を見つけることが最善なのです。
自衛官が転職をする立場の違いごとのポイント
ひとくくりに自衛官の転職と言ってもそれぞれ立場が大きく違いますよね?
自分にあったタイミング、方法を使えるように準備を進めましょう!
自衛官「任期制隊員」の場合
任期制隊員の場合は、辞める労力は実はそんなにかかりません。
しっかりと任期満了の意思表示をすることで、スムーズに転職活動を行えるので安心してください。
- 援護室で求人を探す
- 合同企業説明会に参加
- 転職エージェントに複数登録
自衛官『定年退職』の場合
退職日も分かっており、援護室との連携や部隊付(主な任務から外れる)に入ることを考えると退職に関するハードルはありません。
しかし、次の仕事を探す時間は意外と多くは無いのでしっかりと自分の価値観に見合った仕事が見つけられるように早めに動きだしましょう。
- 援護室と連携し求人を探す
- 複数の転職エージェントに登録
自衛官『依願退職』の場合
退職までのハードルが一番高いのが依願退職です。
部隊長との面談やめんどうな手続きを乗り越えてやっと退職ができますが、退職手続きと並行して転職活動もする必要があるのです。
私も依願退職だったのでこの苦労は身に染みて分かります💦
- 転職エージェントに複数登録
- 休暇、土日を利用してキャリア相談
- 面接はオンライン又は土日を使って面接
- 半年~1年前には部隊長に相談して辞める意思を伝える
自衛官が転職する際に気をつけるポイント
退職のタイミング
自衛官が退職をするタイミングは大きく分けて3月末と7月末がオススメです。
3月末と7月末は人事異動のタイミングと同じであり、業務の引継ぎの混乱が起きにくいことが退職者にとっても、部隊にとっても都合が良いでしょう。
計画的に退職の話を進めて行くことができれば、年次休暇の消化計画も立てやすくなるので自分の業務を予め洗い出しておくこともしておきましょう。
陸士の場合は自分が持っている業務量はそんなに多くないので、退職前の物品の整理や引っ越しの準備などに時間を使わせて貰えるように相談をしても良いかもしれません。
自衛隊から離れたい一心での転職
とにかく今すぐ辞めたい!
その気持ちだけで辞めることだけは止めましょう。
悪いことをすればクビになるだろうと思って、窃盗や暴力を振るう方も居ますが逆効果です。
自衛隊は犯罪を犯した隊員を無期限で離職させないことができます。
しかも、その間は駐屯地から出ることはできません。
かと言って、仕事をする訳でも無いので何をするでもなくずっと誰かと一緒に居なければなりません。
犯罪を犯すことは言語道断ですし、本当に心身共に続けることが困難だと感じたら、すぐに営内班長や先任曹長に相談をしましょう。
年次休暇や病気休暇をフルに使って辞めることも可能です。
営内に戻りたくなくて外出時間を過ぎても帰ってこないと脱柵(脱走)扱いになって大きな騒ぎになります。
そうなると脱柵も処分待ちの間は離職することができなくなるので絶対にしないようにしてください。
自衛官のスキル、経験は一般社会では活用できない
射撃、格闘、戦技とそのどれもが一般企業には必要がないスキルです。
体力についても、体力検定6級以下のレベルでも業務に差し障りはありません。
自衛隊のキャリアは自衛隊の中でしか通用しないことを覚えていてください。
「それじゃ、転職なんかできないじゃないか!」
と、思うかもしれませんが安心してください。
あなたの個性は別の話で、自衛隊生活で培ってきたコミュニケーション能力や責任感など、その人自身に備わっている人間性をアピールしていきましょう。
相談をしにくい環境
転職の相談を同じ部署の先輩や上官にするのは気が引けませんか?
駐屯地カウンセラーや悩み相談の窓口も、結局のところ先任曹長を通して予約をしなければならなかったりと、意味が無いと感じるかもしれません。
こんな時に守秘義務を持ってバレずに相談できる所はどこでしょうか?
『転職エージェント』に相談ですね!
人に聞かれたくない話、部隊には知られたくない行動は最初の内は徹底的に隠しても大丈夫です。
1人で思い悩むことはせずに、ぜひ使えるものは使っていきましょう。
自衛官から転職する時のまとめ
私たちはやったことが無いこと、知らないことに対して恐怖を覚えます。
それならば、知っている人に相談をするのが解決の一番の近道です。
- 転職エージェント
- 援護室
- 先に転職した先輩隊員
身近な助けを求められる方々に頼ってみましょう!
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転職をしたいと思った時、感情のままに動くのではなく正しい知識と判断をすることがすごく大事です。
逆に感情を押し殺したまま仕事を続けることも、心身を壊すことになりかねないのでオススメしません。